成年後見

法務省ホームページより!


成年後見制度~成年後見登記制度~

 パンフレットはこちらをご覧ください  【PDF】

 

成年後見制度せいねんこうけんせいど
 成年後見制度せいねんこうけんせいどってどんな制度ですか?
 成年後見制度せいねんこうけんせいどにはどのようなものがあるのですか?
 後見こうけん」制度ってどんな制度ですか?
 後見こうけん」制度を利用した事例を教えてください。
 保佐ほさ」制度ってどんな制度ですか?
 保佐ほさ」制度を利用した事例を教えてください。
 補助ほじょ」制度ってどんな制度ですか?
 補助ほじょ」制度を利用した事例を教えてください。
 成年後見人等せいねんこうけんにんとうには,どのような人が選ばれるのでしょうか?
 親族以外の第三者が成年後見人せいねんこうけんにんに選任された事例を教えてください。
 複数の成年後見人せいねんこうけんにんが選任された事例を教えてください。
 成年後見人等せいねんこうけんにんとうの役割は何ですか?
 成年後見せいねんこうけんの申立てをする方がいない場合は,どうすればよいのでしょうか?
 市町村長が後見開始こうけんかいし審判しんぱんの申立てを行った事例を教えてください。
 任意後見制度にんいこうけんせいどとは,どのような制度ですか?
 任意後見制度にんいこうけんせいどを利用して任意後見監督人にんいこうけんかんとくにんが選任された事例を教えてください。
 成年後見制度せいねんこうけんせいどを利用したいのですが,費用はどのくらいかかるのでしょうか?
 成年後見制度せいねんこうけんせいどを利用したいのですが,申立てから開始までどれくらいの期間がかかるのでしょうか?
 成年後見制度せいねんこうけんせいどを利用したいのですが,具体的な手続はどのようにすればよいのでしょうか?

 

成年後見登記制度せいねんこうけんとうきせいど
 成年後見登記制度せいねんこうけんとうきせいどとはどんな制度ですか?
 登記事務とうきじむはどこで取り扱うのですか?
 どのようなときに登記とうきをするのですか?
 どのようなときに登記事項とうきじこうの証明書・登記とうきされていないことの証明書を利用できますか?
 どのように登記事項とうきじこうの証明書・登記されていないことの証明書の交付請求をするのですか?
 誰が登記事項とうきじこうの証明書・登記とうきされていないことの証明書の交付を請求できるのですか?
 登記事項とうきじこうの証明書・登記とうきされていないことの証明書の申請用紙はどこにありますか?
 登記事項とうきじこうの証明書・登記とうきされていないことの証明書の申請に必要な添付書面てんぷしょめんには,どのようなものがありますか?
 登記とうきの申請や登記事項とうきじこうの証明書の交付の請求をオンラインによりすることができるのですか?

 

成年後見制度せいねんこうけんせいど
Q1
 成年後見制度せいねんこうけんせいどってどんな制度ですか?
A1
 認知症にんちしょう知的障害ちてきしょうがい精神障害せいしんしょうがいなどの理由で判断能力はんだんのうりょくの不十分な方々は,不動産や預貯金などの財産を管理したり,身のまわりの世話のために介護などのサービスや施設への入所に関する契約けいやくを結んだり,遺産分割いさんぶんかつの協議をしたりする必要があっても,自分でこれらのことをするのが難しい場合があります。また,自分に不利益な契約けいやくであってもよく判断ができずに契約けいやくを結んでしまい,悪徳商法あくとくしょうほうの被害にあうおそれもあります。このような判断能力はんだんのうりょくの不十分な方々を保護し,支援するのが成年後見制度せいねんこうけんせいどです。

成年後見制度

Q2
 成年後見制度せいねんこうけんせいどにはどのようなものがあるのですか?
A2
 成年後見制度せいねんこうけんせいどは,大きく分けると,法定後見制度ほうていこうけんせいど任意後見制度にんいこうけんせいどの2つがあります。
また,法定後見制度ほうていこうけんせいどは,「後見こうけん」「保佐ほさ」「補助ほじょ」の3つに分かれており,判断能力はんだんのうりょくの程度など本人の事情に応じて制度を選べるようになっています。
法定後見制度ほうていこうけんせいどにおいては,家庭裁判所かていさいばんしょによって選ばれた成年後見人等せいねんこうけんにんとう成年後見人せいねんこうけんにん保佐人ほさにん補助人ほじょにん)が,本人の利益を考えながら,本人を代理して契約けいやくなどの法律行為ほうりつこういをしたり,本人が自分で法律行為ほうりつこういをするときに同意を与えたり,本人が同意を得ないでした不利益な法律行為ほうりつこういを後から取り消したりすることによって,本人を保護・支援します。
(※任意後見制度にんいこうけんにんせいどについては,Q15をご覧ください。)

 

法定後見制度ほうていこうけんせいど概要がいよう
後見こうけん 保佐ほさ 補助ほじょ
対象となる方 判断能力はんだんのうりょくが欠けているのが通常の状態の方 判断能力はんだんのうりょくが著しく不十分な方 判断能力はんだんのうりょくが不十分な方
申立てをすることができる人 本人,配偶者,四親等内しんとうないの親族,検察官など
市町村長(注1)
成年後見人等せいねんこうけんにんとう(成年後見人せいねんこうけんにん保佐人ほさにん補助人ほじょにん)の同意が必要な行為
民法13条1項所定しょていの行為
(注2)(注3)(注4)
申立ての範囲内で家庭裁判所かていさいばんしょ審判しんぱんで定める「特定の法律行為ほうりつこうい」(民法13条1項所定しょていの行為の一部)(注1)(注2)(注4)
取消しが可能な行為 日常生活に関する行為以外の行為 同上(注2)(注3)(注4) 同上(注2)(注4)
成年後見人等せいねんこうけんにんとうに与えられる代理権だいりけんの範囲 財産に関するすべての法律行為ほうりつこうい 申立ての範囲内で家庭裁判所かていさいばんしょ審判しんぱんで定める「特定の法律行為ほうりつこうい」(注1) 同左(注1)
(注1)  本人以外の者の請求により,保佐人ほさにん代理権だいりけんを与える審判しんぱんをする場合,本人の同意が必要になります。補助開始ほじょかいし審判しんぱん補助人ほじょにん同意権どういけん代理権だいりけんを与える審判しんぱんをする場合も同じです。
(注2)  民法13条1項では,借金,訴訟そしょう行為,相続の承認・放棄,新築・改築・増築などの行為が挙げられています。
(注3)  家庭裁判所かていさいばんしょ審判しんぱんにより,民法13条1項所定しょていの行為以外についても,同意権どういけん取消権とりけしけんの範囲を広げることができます。
(注4)  日常生活に関する行為は除かれます。
Q3
 「後見こうけん」制度ってどんな制度ですか?
A3

 精神上の障害(認知症にんちしょう知的障害ちてきしょうがい精神障害せいしんしょうがいなど)により,判断能力はんだんのうりょくが欠けているのが通常の状態にある方を保護・支援するための制度です。この制度を利用すると,家庭裁判所かていさいばんしょが選任した成年後見人せいねんこうけんにんが,本人の利益を考えながら,本人を代理して契約けいやくなどの法律行為ほうりつこういをしたり,本人または成年後見人せいねんこうけんにんが,本人がした不利益な法律行為ほうりつこういを後から取り消すことができます。ただし,自己決定の尊重の観点から,日用品(食料品や衣料品等)の購入など「日常生活に関する行為」については,取消しの対象になりません。(Q2の◇法定後見制度ほうていこうけんせいど概要がいよう◇をご参照下さい。)

Q4
 「後見こうけん制度せいどを利用した事例を教えてください。
A4
 次のような事例があります。
 ○ 後見開始事例こうけんかいしじれい
 本人の状況:アルツハイマー病 イ 申立人もうしたてにん:妻 ウ 成年後見人せいねんこうけんにん申立人もうしたてにん
 概要がいよう
本人は5年程前から物忘れがひどくなり,勤務先の直属の部下を見ても誰かわからなくなるなど,次第に社会生活を送ることができなくなりました。日常生活においても,家族の判別がつかなくなり,その症状は重くなる一方で回復の見込みはなく,2年前から入院しています。
ある日,本人の弟が突然事故死し,本人が弟の財産を相続することになりました。弟には負債しか残されておらず,困った本人の妻が相続放棄のために,後見開始こうけんかいし審判しんぱんを申し立てました。
家庭裁判所かていさいばんしょの審理を経て,本人について後見こうけんが開始され,夫の財産管理や身上監護しんじょうかんごをこれまで事実上になってきた妻が成年後見人せいねんこうけんにんに選任され,妻は相続放棄の手続をしました。

(注)最高裁判所さいこうさいばんしょ成年後見関係事件せいねんこうけんかんけいじけん概況がいきょう」から

Q5
 「保佐ほさ」制度ってどんな制度ですか?
A5
 精神上の障害(認知症にんちしょう知的障害ちてきしょうがい精神障害せいしんしょうがいなど)により,判断能力はんだんのうりょくが著しく不十分な方を保護・支援するための制度です。この制度を利用すると,お金を借りたり,保証人ほしょうにんとなったり,不動産を売買するなど法律で定められた一定の行為について,家庭裁判所かていさいばんしょが選任した保佐人ほさにんの同意を得ることが必要になります。保佐人ほさにんの同意を得ないでした行為については,本人または保佐人ほさにんが後から取り消すことができます。ただし,自己決定の尊重の観点から,日用品(食料品や衣料品等)の購入など「日常生活に関する行為」については,保佐人ほさにんの同意は必要なく,取消しの対象にもなりません。また,家庭裁判所かていさいばんしょ審判しんぱんによって,保佐人ほさにん同意権どういけん取消権とりけしけんの範囲を広げたり,特定の法律行為ほうりつこういについて保佐人ほさにん代理権だいりけんを与えることもできます(※)。
 保佐人ほさにん同意権どういけん取消権とりけしけんの範囲を広げたり,保佐人ほさにん代理権だいりけんを与えるためには,自己決定の尊重から,当事者が,同意権どういけん等や代理権だいりけんによる保護が必要な行為の範囲を特定して,審判しんぱんの申立てをしなければなりません。また,保佐人ほさにん代理権だいりけんを与えることについては,本人も同意している必要があります。この申立ては,保佐開始ほさかいし審判しんぱんの申立てとは別のものです。
Q6
 「保佐ほさ」制度を利用した事例を教えてください。
A6
 次のような事例があります。
 ○ 保佐開始事例ほさかいしじれい
 本人の状況:中程度の認知症にんちしょうの症状 イ 申立人もうしたてにん:長男 ウ 保佐人ほさにん申立人もうしたてにん
 概要がいよう
本人は1年前に夫を亡くしてから一人暮らしをしていました。以前から物忘れが見られましたが,最近症状が進み,買物の際に1万円札を出したか5千円札を出したか,分からなくなることが多くなり,日常生活に支障が出てきたため,長男家族と同居することになりました。隣県に住む長男は,本人が住んでいた自宅が老朽化ろうきゅうかしているため,この際自宅の土地,建物を売りたいと考えて,保佐開始ほさかいし審判しんぱんの申立てをし,併せて土地,建物を売却することについて代理権付与だいりけんふよ審判しんぱんの申立てをしました。
家庭裁判所かていさいばんしょの審理を経て,本人について保佐ほさが開始され,長男が保佐人ほさにんに選任されました。長男は,家庭裁判所かていさいばんしょから居住用不動産の処分についての許可の審判しんぱんを受け,本人の自宅を売却する手続を進めました。

(注)最高裁判所さいこうさいばんしょ成年後見関係事件せいねんこうけんかんけいじけん概況がいきょう」から

Q7
 「補助ほじょ」制度ってどんな制度ですか?
A7
 軽度の精神上の障害(認知症にんちしょう知的障害ちてきしょうがい精神障害せいしんしょうがいなど)により,判断能力はんだんのうりょくの不十分な方を保護・支援するための制度です。この制度を利用すると,家庭裁判所かていさいばんしょ審判しんぱんによって,特定の法律行為ほうりつこういについて,家庭裁判所かていさいばんしょが選任した補助人ほじょにん同意権どういけん取消権とりけしけん代理権だいりけんを与えることができます(※)。ただし,自己決定の尊重の観点から,日用品(食料品や衣料品等)の購入など「日常生活に関する行為」については,補助人ほじょにんの同意は必要なく,取消しの対象にもなりません。
 補助人ほじょにん同意権どういけん代理権だいりけんを与えるためには,自己決定の尊重の観点から,当事者が,同意権どういけん代理権だいりけんによる保護が必要な行為の範囲を特定して,審判しんぱんの申立てをしなければなりません。この申立ては,補助開始ほじょかいし審判しんぱんとは別のものです。なお,補助ほじょに関するこれらの審判しんぱんは,本人自らが申し立てるか,本人が同意している必要があります。
Q8
 「補助ほじょ」制度を利用した事例を教えてください。
A8
 次のような事例があります。
 ○ 補助開始事例ほじょかいしじれい
 本人の状況:軽度の認知症にんちしょうの症状 イ 申立人もうしたてにん:長男 ウ 補助人ほじょにん申立人もうしたてにん
 概要がいよう
本人は,最近米をがずに炊いてしまうなど,家事の失敗がみられるようになり,また,長男が日中仕事で留守の間に,訪問販売員から必要のない高額の呉服を何枚も購入してしまいました。困った長男が家庭裁判所かていさいばんしょ補助開始ほじょかいし審判しんぱんの申立てをし,併せて本人が10万円以上の商品を購入することについて同意権付与どういけんふよ審判しんぱんの申立てをしました。
家庭裁判所かていさいばんしょの審理を経て,本人について補助ほじょが開始され,長男が補助人ほじょにんに選任されて同意権どういけんが与えられました。その結果,本人が長男に断りなく10万円以上の商品を購入してしまった場合には,長男がその契約けいやくを取り消すことができるようになりました。

(注)最高裁判所さいこうさいばんしょ成年後見関係事件せいねんこうけんかんけいじけん概況がいきょう」から

Q9
 成年後見人等せいねんこうけんにんとうには,どのような人が選ばれるのでしょうか?
A9

 成年後見人等せいねんこうけんにんとうには,本人のためにどのような保護・支援が必要かなどの事情に応じて,家庭裁判所かていさいばんしょが選任することになります。本人の親族以外にも,法律・福祉の専門家その他の第三者や,福祉関係の公益法人こうえきほうじんその他の法人が選ばれる場合があります。成年後見人等せいねんこうけんにんとうを複数選ぶことも可能です。また,成年後見人等せいねんこうけんにんとうを監督する成年後見監督人せいねんこうけんかんとくにんなどが選ばれることもあります。

Q10
 親族以外の第三者が成年後見人せいねんこうけんにんに選任された事例を教えてください。
A10
 次のような事例があります。
 ○ 親族以外の第三者が成年後見人せいねんこうけんにんに選任された事例
 本人の状況:統合失調症とうごうしっちょうしょう イ 申立人もうしたてにん叔母おば ウ 成年後見人せいねんこうけんにん司法書士しほうしょし
 成年後見監督人せいねんこうけんかんとくにん社団法人成年後見しゃだんほうじんせいねんこうけんセンター・リーガルサポート
 概要がいよう
本人は20年前に統合失調症とうごうしっちょうしょうを発症し,15年前から入院していますが,徐々に知的能力が低下しています。また,障害認定1級を受け障害年金から医療費が支出されています。本人は母一人子一人でしたが,母が半年前に死亡したため,親族は母方叔母おばがいるのみです。亡母が残した自宅やアパートを相続し,その管理を行う必要があるため,母方叔母おば後見開始こうけんかいし審判しんぱんの申立てを行いました。
家庭裁判所かていさいばんしょの審理を経て,本人について後見こうけんが開始されました。そして,母方叔母おばは,遠方に居住していることから成年後見人せいねんこうけんにんになることは困難であり,主たる後見事務は,不動産の登記手続とその管理であることから,司法書士しほうしょし成年後見人せいねんこうけんにんに選任され,併せて社団法人成年後見しゃだんほうじんせいねんこうけんセンター・リーガルサポートが成年後見監督人せいねんこうけんかんとくにんに選任されました。
 本人の状況:重度の知的障害ちてきしょうがい イ:申立人もうしたてにん 母 ウ 成年後見人せいねんこうけんにん社会福祉士しゃかいふくしし
 概要がいよう
本人は,一人っ子で生来の重度の知的障害ちてきしょうがいがあり,長年母と暮らしており,母は本人の障害年金を事実上受領し,本人の世話をしていました。ところが,母が脳卒中のうそっちゅうで倒れて半身不随はんしんふずいとなり回復する見込みがなくなったことから,本人を施設に入所させる必要が生じました。
そこで,本人の財産管理と身上監護しんじょうかんごに関する事務を第三者に委ねるために後見開始こうけんかいし審判しんぱんを申し立てました。
家庭裁判所かていさいばんしょの審理を経て,本人について後見こうけんが開始されました。そして,本人の財産と将来相続すべき財産はわずかであり,主たる後見事務は,本人が今後どのような施設で生活することが適切かといった身上監護しんじょうかんごの面にあることから,社会福祉士しゃかいふくしし成年後見人せいねんこうけんにんに選任されました。

(注)最高裁判所さいこうさいばんしょ成年後見関係事件せいねんこうけんかんけいじけん概況がいきょう」から

Q11
 複数の成年後見人せいねんこうけんにんが選任された事例を教えてください。
A11
 次のような事例があります。
 ○ 複数の成年後見人せいねんこうけんにんが選任された事例
 本人の状況:重度の認知症にんちしょうの症状 イ 申立人もうしたてにん:長男
 成年後見人せいねんこうけんにん申立人もうしたてにんと本人の二女
 概要がいよう
本人は夫を亡くした後,一人暮らしをしてきましたが,約10年前から徐々に認知症にんちしょうの症状が現れ,3か月前から入院しています。最近では見舞いに訪れた申立人を亡夫と間違えるほど症状は重くなる一方です。本人の入院費用の支払にてるため,本人の預貯金を払い戻す必要があり,後見開始こうけんかいし審判しんぱんが申し立てられました。
家庭裁判所かていさいばんしょの審理の結果,本人について後見こうけんが開始されました。そして,近隣に住んでいる長男と二女が,本人が入院する前に共同して身のまわりの世話を行っていたことから,長男と二女が成年後見人せいねんこうけんにんに選任され,特に事務分担は定められませんでした。
 本人の状況:くも膜下出血による植物状態 イ 申立人もうしたてにん:妻
 成年後見人せいねんこうけんにん申立人もうしたてにんと弁護士
 概要がいよう
2年前に本人はくも膜下出血で倒れ意識が戻りません。妻は病弱ながら夫の治療費の支払いや身のまわりのことを何とかこなしていました。しかし,本人の父が亡くなり,遺産分割協議の必要が生じたため,後見開始こうけんかいし審判しんぱんを申し立てました。
家庭裁判所かていさいばんしょの審理の結果,本人について後見こうけんが開始されました。そして,妻は,子どもと離れて暮らしており,親族にも頼る者がいないため,遺産分割協議や夫の財産管理を一人で行うことに不安があったことから,妻と弁護士が成年後見人せいねんこうけんにんに選任され,妻が夫の身上監護しんじょうかんごに関する事務を担当し,弁護士が遺産分割協議や財産管理に関する事務を担当することになりました。

(注)最高裁判所さいこうさいばんしょ成年後見関係事件せいねんこうけんかんけいじけん概況がいきょう」から

Q12
 成年後見人等せいねんこうけんにんとうの役割は何ですか?
A12
 成年後見人等せいねんこうけんにんとうは,本人の生活・医療・介護・福祉など,本人の身のまわりの事柄ことがらにも目を配りながら本人を保護・支援します。しかし,成年後見人等せいねんこうけんにんとうの職務は本人の財産管理や契約けいやくなどの法律行為ほうりつこういに関するものに限られており,食事の世話や実際の介護などは,一般に成年後見人等せいねんこうけんにんとうの職務ではありません。
また,成年後見人等せいねんこうけんにんとうはその事務について家庭裁判所かていさいばんしょに報告するなどして,家庭裁判所かていさいばんしょの監督を受けることになります。

成年後見人等の役割

Q13
 成年後見せいねんこうけんの申立てをする方がいない場合は,どうすればよいのでしょうか?
A13
 身寄りがないなどの理由で,申立てをする人がいない認知症高齢者にんちしょうこうれいしゃ知的障害者ちてきしょうがいしゃ精神障害者せいしんしょうがいしゃの方の保護を図るため,市町村長に法定後見ほうていこうけん(後見こうけん保佐ほさ補助ほじょ)の開始の審判しんぱん申立権もうしたてけんが与えられています。

市町村長の申立権

Q14
 市町村長が後見開始こうけんかいし審判しんぱんの申立てを行った事例を教えてください。
A14
 次のような事例があります。
 ○ 市町村長が後見開始こうけんかいし審判しんぱんを申し立てた事例
 本人の状況:知的障害ちてきしょうがい イ 申立人もうしたてにん:町長 ウ 成年後見人せいねんこうけんにん司法書士しほうしょし
 概要がいよう
本人には重度の知的障害ちてきしょうがいがあり,現在は特別養護老人ホームに入所しています。本人は,長年障害年金を受け取ってきたことから多額の預貯金があり,その管理をする必要があるとともに,介護保険制度の施行にともない,特別養護老人ホームの入所手続を措置から契約けいやくへ変更する必要があります。本人にはすでに身寄りがなく,本人との契約けいやく締結ていけつが難しいことから,町長が知的障害者福祉法ちてきしょうがいしゃふくしほうの規定に基づき,後見開始こうけんかいし審判しんぱんの申立てをしました。
家庭裁判所かていさいばんしょの審理の結果,本人について後見こうけんが開始され,司法書士しほうしょし成年後見人せいねんこうけんにんに選任されました。
その結果,成年後見人せいねんこうけんにん介護保険契約かいごほけんけいやくを締結し,これに基づき,特別養護老人ホーム入所契約けいやくのほか,各種介護サービスについて契約けいやくを締結し,本人はさまざまなサービスを受けられるようになりました。

(注)最高裁判所さいこうさいばんしょ成年後見関係事件せいねんこうけんかんけいじけん概況がいきょう」から

Q15
 任意後見制度にんいこうけんせいどとは,どのような制度ですか?
A15
 任意後見制度にんいこうけんせいどは,本人が十分な判断能力はんだんのうりょくがあるうちに,将来,判断能力はんだんのうりょくが不十分な状態になった場合に備えて,あらかじめ自らが選んだ代理人だいりにん(任意後見人にんいこうけんにん)に,自分の生活,療養看護りょうようかんごや財産管理に関する事務について代理権だいりけんを与える契約けいやく(任意後見契約にんいこうけんけいやく)を公証人こうしょうにんの作成する公正証書こうせいしょうしょで結んでおくというものです。そうすることで,本人の判断能力はんだんのうりょくが低下した後に,任意後見人にんいこうけんにんが,任意後見契約にんいこうけんけいやくで決めた事務について,家庭裁判所かていさいばんしょが選任する「任意後見監督人にんいこうけんかんとくにん」の監督のもと本人を代理して契約けいやくなどをすることによって,本人の意思にしたがった適切な保護・支援をすることが可能になります。

任意後見制度

Q16
 任意後見制度にんいこうけんせいどを利用して任意にんい後見こうけん監督人かんとくにんが選任された事例を教えてください。
A16
 次のような事例があります。
 ○ 任意後見監督人にんいこうけんかんとくにん選任事例
 本人の状況:脳梗塞のうこうそくによる認知症にんちしょうの症状 イ 任意後見人にんいこうけんにん:長女
 任意後見監督人にんいこうけんかんとくにん:弁護士
 概要がいよう
本人は,長年にわたって自己の所有するアパートの管理をしていましたが,判断能力はんだんのうりょくが低下した場合に備えて,長女との間で任意後見契約にんいこうけんけいやくを結びました。その数か月後,本人は脳梗塞のうこうそくで倒れ左半身が麻痺まひするとともに,認知症にんちしょうの症状が現れアパートを所有していることさえ忘れてしまったため,任意後見契約にんいこうけんけいやくの相手方である長女が任意後見監督人にんいこうけんかんとくにん選任の審判しんぱんの申立てをしました。
家庭裁判所かていさいばんしょの審理を経て,弁護士が任意後見監督人にんいこうけんかんとくにんに選任されました。その結果,長女が任意後見人にんいこうけんにんとして,アパート管理を含む本人の財産管理,身上監護しんじょうかんごに関する事務を行い,これらの事務が適正に行われているかどうかを任意後見監督人にんいこうけんかんとくにんが定期的に監督するようになりました。

(注)最高裁判所さいこうさいばんしょ成年後見関係事件せいねんこうけんかんけいじけん概況がいきょう」から 

Q17
 成年後見制度せいねんこうけんせいどを利用したいのですが,費用はどのくらいかかるのでしょうか?
A17
 次のとおりです。

 法定後見開始ほうていこうけんかいし審判しんぱんの申立てに必要な費用について

後見こうけん 保佐ほさ 補助ほじょ
 申立手数料(収入印紙)   800円  800円(注1)  800円(注2)
 登記手数料(収入印紙)  2,600円  2,600円  2,600円
 その他  連絡用の郵便切手(注3),鑑定料かんていりょう(注4)
(注1)  保佐人ほさにん代理権だいりけん付与ふよする審判しんぱん又は保佐人ほさにんの同意を得ることを要する行為を追加する審判しんぱんの申立てをするには,申立てごとに別途,収入印紙800円が必要になります。
(注2)  補助開始ほじょかいし審判しんぱんをするには,補助人ほじょにん同意権どういけん又は代理権だいりけん付与ふよする審判しんぱんを同時にしなければなりませんが,これらの申立てそれぞれにつき収入印紙800円が必要になります。
(注3)  申立てをされる家庭裁判所かていさいばんしょにご確認ください。
(注4)  後見こうけん保佐ほさでは,必要なときには,本人の判断能力はんだんのうりょくの程度を医学的に十分確認するために,医師による鑑定かんていを行いますので,鑑定料かんていりょうが必要になります。鑑定料かんていりょうは個々の事案によって異なりますが,ほとんどの場合,10万円以下となっています。
(注5)  申立てをするには,戸籍謄本こせきとうほん登記事項証明書とうきじこうしょうめいしょ,診断書などの書類が必要です。これらを入手するための費用も別途かかります。(申立てに必要な書類については,申立てをされる家庭裁判所かていさいばんしょにご確認ください。)
(注6)  資力に乏しい方については,日本司法支援にほんしほうしえんセンター(愛称あいしょうほうテラス」)が行う民事法律扶助みんじほうりつふじょによる援助(申立代理人費用の立替えなど)を受けることができる場合があります。
くわしくはほうテラスの相談窓口(TEL 0570-078374おなやみなし)へお電話ください。また法定後見制度ほうていこうけんせいどを利用する際に必要な経費を助成している市町村もあります。くわしくは各市町村の窓口へお問い合わせください。
 
 任意後見契約公正証書にんいこうけんけいやくこうせいしょうしょの作成に必要な費用について
 公正証書こうせいしょうしょ作成の基本手数料 11,000円
 登記嘱託しょくたく手数料  1,400円
 登記所に納付のうふする印紙代  2,600円
 その他 本人らに交付する正本等の証書代,登記嘱託書しょくたくしょ郵送用の切手代など
Q18
 成年後見制度せいねんこうけんせいどを利用したいのですが,申立てから開始までどれくらいの期間がかかるのでしょうか?
A18
 審理期間については,個々の事案により異なり,一概いちがいにはいえません。鑑定手続かんていてつづき成年後見人等せいねんこうけんにんとうの候補者の適格性の調査,本人の陳述聴取ちんじゅつちょうしゅなどのために,一定の審理期間を要することになります。多くの場合,申立てから成年後見等せいねんこうけんとうの開始までの期間は,4か月以内となっています。

手続の流れ

Q19
 成年後見制度せいねんこうけんせいどを利用したいのですが,具体的な手続はどのようにすればよいのでしょうか?
A19
 1  法定後見制度ほうていこうけんせいど後見こうけん保佐ほさ補助ほじょ)のご利用をお考えの方へ
法定後見制度ほうていこうけんせいどを利用するには,本人の住所地の家庭裁判所かていさいばんしょ(※1)に後見開始の審判等を申し立てる必要があります。手続の詳細については,申立てをされる家庭裁判所かていさいばんしょにお問い合わせください(※2)。

1 本人の住所地の家庭裁判所かていさいばんしょについては,裁判所さいばんしょのホームページに掲載されている「各地の裁判所さいばんしょ」をご覧ください。
「各地の裁判所さいばんしょ裁判所さいばんしょのホームページ
2 後見開始こうけんかいし審判しんぱんの申立て等に関する具体的な手続については,裁判所さいばんしょのホームページに掲載されている「裁判手続さいばんてつづきの案内:家事事件かじじけん」のページの「審判しんぱん」中の「2 成年後見制度 せいねんこうけんせいどに関する審判しんぱん」をご覧ください。

 裁判手続さいばんてつづきの案内:家事事件かじじけん裁判所さいばんしょのホームページ

 2  任意後見制度にんいこうけんせいどのご利用をお考えの方へ
任意後見制度にんいこうけんせいどを利用するには,原則として,公証役場こうしょうやくばに出かけて任意後見契約にんいこうけんけいやくを結ぶ必要がありますので,手続の詳細については,お近くの公証役場こうしょうやくば(※)までお問い合わせください。

 お近くの公証役場こうしょうやくばについては,日本公証人連合会にほんこうしょうにんれんごうかいのホームページに掲載されている「全国公証役場ぜんこくこうしょうやくば所在地等一覧表」をご覧ください。ホームページには,任意後見契約にんいこうけんけいやくについてのQ&Aのコーナーがありますので,併せてご覧ください。
全国公証役場ぜんこくこうしょうやくば所在地等一覧表」日本公証人連合会にほんこうしょうにんれんごうかいのホームページ
「Q&A 任意後見契約にんいこうけんけいやく
日本公証人連合会にほんこうしょうにんれんごうかいのホームページ
成年後見登記制度せいねんこうけんとうきせいど
Q20
 成年後見登記制度せいねんこうけんとうきせいどとはどんな制度ですか?
A20
 成年後見登記制度せいねんこうけんとうきせいどは,成年後見人せいねんこうけんにんなどの権限や任意後見契約にんいこうけんけいやくの内容などをコンピュータ・システムによって登記とうきし,登記官とうきかん登記事項とうきじこうを証明した登記事項証明書とうきじこうしょうめいしょ登記事項とうきじこうの証明書・登記とうきされていないことの証明書)を発行することによって登記情報とうきじょうほうを開示する制度です。
成年後見登記制度

成年後見登記制度のイメージ

Q21
 登記事務とうきじむはどこで取り扱うのですか?
A21
 東京法務局とうきょうほうむきょく後見登録課こうけんとうろくかで,全国の成年後見登記事務せいねんこうけんとうきじむを取り扱っています。
なお,登記事務とうきじむのうち,窓口での証明書交付は,東京法務局とうきょうほうむきょく及び各法務局ほうむきょく地方法務局戸籍課ちほうほうむきょくこせきかでも取り扱っています。

東京法務局後見登録課

Q22
 どんなときに登記とうきをするのですか?
A22
 後見開始こうけんかいし審判しんぱんがされたときや,任意後見契約にんいこうけんけいやく公正証書こうせいしょうしょが作成されたときなどに,家庭裁判所かていさいばんしょまたは公証人こうしょうにん嘱託しょくたくによって登記とうきされます。また,登記とうきされている本人・成年後見人せいねんこうけんにんなど(※1)は,登記とうき後の住所変更などにより登記とうき内容に変更が生じたときは「変更の登記とうき」を,本人の死亡などにより法定後見ほうていこうけんまたは任意後見にんいこうけんが終了したときは「終了の登記とうき」を,申請する必要があります。この「変更の登記とうき」「終了の登記とうき」の申請は,本人の親族などの利害関係人りがいかんけいにんも行うことができます。登記とうきの申請は,書留かきとめ郵便で行うことができます。
ア 「変更の登記とうき」の申請書用紙[PDF]
イ 「終了の登記とうき」の申請書用紙[PDF]
 ※ 印刷を行う際に,画像がA4縦長の用紙の途中で途切れるときは,印刷設定などにより余白の調整を行ってください。

登記の種類

Q23
 どのようなときに登記事項とうきじこうの証明書・登記とうきされていないことの証明書を利用できますか?
A23
 たとえば,成年後見人せいねんこうけんにんが,本人に代わって財産の売買・介護サービス提供契約けいやくなどを締結ていけつするときに,取引相手に対し登記事項とうきじこうの証明書を提示することによって,その権限などを確認してもらうという利用方法が考えられます。また,成年後見せいねんこうけん法定後見ほうていこうけん任意後見にんいこうけん)を受けていない方は,自己が登記とうきされていないことの証明書の交付を受けることができます。

証明書の利用

Q24
 どのように登記事項とうきじこうの証明書・登記とうきされていないことの証明書の交付請求をするのですか?
A24
 証明書の交付請求をする場合には,請求者の氏名,生年月日および資格(本人との関係)などを記載した申請書に,収入印紙(手数料)を貼り,必要な添付書面てんぷしょめんえて請求してください(添付書面てんぷしょめんの詳細については,Q27をご覧ください)。請求は,返信用封筒(あて名を書いて,切手を貼ったもの)を同封して郵送で行うこともできます。
窓口での証明書の交付は,東京法務局とうきょうほうむきょく後見登録課こうけんとうろくか及び東京法務局とうきょうほうむきょく以外の各法務局ほうむきょく地方法務局戸籍課ちほうほうむきょくこせきかで行っています。
Q25
 誰が登記事項とうきじこうの証明書・登記とうきされていないことの証明書の交付を請求できるのですか?
A25
 証明書の交付を請求できる方は,取引の安全の保護と本人のプライバシー保護の調和を図る観点から,本人,その配偶者はいぐうしゃ・四親等内の親族(閉鎖事項証明書へいさじこうしょうめいしょについては,相続人そうぞくにんその他の承継人しょうけいにん),成年後見人せいねんこうけんにんなど一定の方に限定されています。なお,取引相手であることを理由に,請求はできません。
申請に必要な添付書面てんぷしょめんの詳細については,Q27をご覧ください。
また,本人などからの委任いにんを受けた代理人だいりにんも,本人などに代わって証明書の交付を請求することができます。
Q26
 登記事項とうきじこうの証明書・登記されていないことの証明書の申請用紙はどこにありますか?
A26
 下のいずれかを選び,用紙を出力することができます。また,東京法務局とうきょうほうむきょく後見登録課こうけんとうろくかのほか,最寄りの法務局ほうむきょくまたは地方法務局ちほうほうむきょく(ページトップに掲載しているパンフレットの最終ページを参照してください。)若しくはその支局などで入手することができます。
 証明書発行の都合上,印刷を行う際に,「ページ設定」などにより,用紙をA4縦長,余白を上下左右いずれも5mmに設定してください(この設定で出力した際に2枚になったり,はみ出る部分がある場合は,適宜てきぎ余白の再調整を行ってください。)
PDFファイルに直接入力して申請書を作成することができます(注)。
証明書発行の都合上,印刷を行う際に,「印刷設定―用紙サイズに合わせる」を選択するなどして,必ずA4縦長の用紙の四すみのマーク(━及び■)が印字されるように調整してください。

(注)
Adobe Acrobat Reader以外のPDF閲覧ソフトを使用されていると,正しく入力できない場合があります。
例えば,パソコンのOSとしてWindows10を御使用の場合,初期状態では,Windows10標準のブラウザであるMicrosoft Edgeを使用してPDFファイルを閲覧する状態となっていますが,この状態では「登記されていないことの証明申請書」に直接入力することができません。そのため,PDF閲覧アプリとしてAdobe Acrobat Readerを使用するようパソコンを設定していただくか,ブラウザをInternet Explorer11等に変更の上,Adobe Acrobat Readerを使用してPDFファイルを開いてください。

○窓口申請の場合→ 申請書を直接,東京法務局とうきょうほうむきょく後見登録課こうけんとうろくか及び東京法務局とうきょうほうむきょく以外の各法務局ほうむきょく地方法務局戸籍課ちほうほうむきょくこせきかの窓口に提出する。
○郵送申請の場合→ 返信用封筒(あて名を明記の上,返信用切手を貼付した長3サイズのもの)を同封して下記の東京法務局とうきょうほうむきょく後見登録課こうけんとうろくかへ送付する。
提出先:〒102-8226
東京都千代田区九段南1-1-15 九段第2合同庁舎(4階)
東京法務局民事行政部後見登録課とうきょうほうむきょくみんじぎょうせいぶこうけんとうろくか
(交通:地下鉄九段下駅6番出口 徒歩5分)
Tel 03-5213-1234(代表),03-5213-1360(ダイヤルイン)
Q27
 登記事項とうきじこうの証明書・登記されていないことの証明書の申請に必要な添付書面てんぷしょめんには,どのようなものがありますか?
A27
 本人の配偶者はいぐうしゃまたは四親等内の親族が証明書の交付請求をする場合には,本人との親族関係を証する書面として戸籍謄抄本こせきとうしょうほん住民票じゅうみんひょう等を添付てんぷする必要があります。本人からみて祖父・祖母,孫,叔父おじ叔母おば及び,めいおいなど,本人との親等が離れている親族について,本人との親族関係を証明するには,複数の戸籍謄抄本こせきとうしょうほん等が必要になることがありますのでご注意ください。戸籍こせきの父母らん又は住民票じゅうみんひょうの記載から親族関係が分かれば結構です。
法人ほうじんが証明書の交付請求をする場合には,その法人ほうじん登記事項証明書とうきじこうしょうめいしょ添付てんぷすることが必要となります。
本人から委任いにんを受けた代理人だいりにんが,本人に代わって証明書の請求をすることもできますが,その場合には,委任状いにんじょう添付てんぷすることが必要となります。
※ 証明書を交付する際には,免許証・保険証など本人確認のための資料の提示ていじ提供ていきょうをお願いしております。窓口で申請される場合には係員の指示に従って提示ていじ願います。また,郵送で申請される場合には,あらかじめコピーしたものを同封いただけますようお願いいたします。
※ 添付書面の原本の還付(返却)を希望される場合には,申請の際,添付書面の原本及びその謄本(原本の写しに相違ない旨を適宜の箇所に記載し,申請される方が記名押印したもの)を合わせて提出(送付)してください。
郵送による証明申請の場合には,証明書返送用の封筒に,還付(返却)する添付書面の原本の分も含め必要となる額の切手を貼ってください。
なお,当該申請のためにのみ作成された委任状その他の書面については,還付(返却)できません。また,不正な申請のために用いられた疑いのある書面については,還付(返却)いたしません。
Q28
 登記とうきの申請や登記事項とうきじこうの証明書の交付の請求をオンラインによりすることができますか?
A28
 住所変更等により登記とうきの内容に変更が生じたときに行う「変更の登記とうき」の申請や本人の死亡等により法定後見こうけんまたは任意後見こうけんが終了したときに行う「終了の登記とうき」の申請及び「登記事項とうきじこうの証明書」や「登記とうきされていないことの証明書」の交付請求については,インターネットを利用してオンラインにより手続をすることができます。

 

   なお,オンライン申請による場合は,公的個人認証こうてきこじんにんしょうサービスを利用することができる住民基本台帳じゅうみんきほんだいちょうカード等を用意する必要はありますが,窓口申請における手数料より安価な設定にしています。
登記申請に関する詳細については,こちらをご覧ください。
登記事項証明書等の送付請求に関する詳細については,こちらをご覧ください。
お問い合わせください 問合せ窓口

 

 

成年後見制度せいねんこうけんせいどについてわからないことがありましたら、
下記までお問い合わせください。
成年後見制度せいねんこうけんせいどについて
法務省民事局参事官室ほうむしょうみんじきょくさんじかんしつ
TEL 03-3580-4111
全国の家庭裁判所かていさいばんしょ「各地の裁判所さいばんしょ 裁判所さいばんしょのホームページ)全国の弁護士会べんごしかい弁護士会一覧べんごしかいいちらん 日本弁護士連合会にほんべんごしれんごうかいのホームページ

全国の司法書士会しほうしょしかい公益社団法人成年後見こうえきしゃだんほうじんせいねんこうけんセンター・リーガルサポート

日本社会福祉士会にほんしゃかいふくししかい及び各地の各都道府県支部
社団法人日本社会福祉士会しゃだんほうじんにほんしゃかいふくししかいのホームページ

全国の社会福祉協議会しゃかいふくしきょうぎかい社会福祉法人全国社会福祉協議会しゃかいふくしほうじんぜんこくしゃかいふくしきょうぎかいのホームページ

成年後見登記せいねんこうけんとうきについて
法務省民事局民事第一課ほうむしょうみんじきょくみんじだいいっか
TEL 03-3580-4111
東京法務局民事行政部後見登録課とうきょうほうむきょくみんじぎょうせいぶこうけんとうろくか
東京都千代田区九段南1-1-15 九段第2合同庁舎
TEL 03-5213-1234(代表)
03-5213-1360(ダイヤルイン)
任意後見契約にんいこうけんけいやくについて
日本公証人連合会にほんこうしょうにんれんごうかい
TEL 03-3502-8050
全国の公証役場こうしょうやくば(「全国公証役場ぜんこくこうしょうやくば所在地等一覧表」)